gritanbler

(『若草物語』の)原作者のオルコットの父ブロンソンは、『森の生活』を書いたソローなどとも親しく、教育史の本には必ずでてくるほど著明な教育者ですが、家庭を顧みない人でした。11歳の時オルコットは、父親が家族を捨てて理想の共同体に入ろうとしているのを知ります。ショックを受けた彼女は父を当てにせず、自分が働いて家族を養っていこうと決心するのです(実際彼女は作家となって一家を支え続け、父親の死の二日後に亡くなります)。ですから、『若草物語』における父親の不在という設定には、愛憎半ばするオルコットの思いが色濃く反映しています。
 ところがアニメは、最初の10回を原作にはない父親が大活躍する物語として付け加え、なりふる構わず彼への尊敬を際だたせること努め、彼を信じて寄り添い慕う従順n妻と娘たちを強く印象付けたのです。間違いではありませんが、正解からは遠い物語へと変えられたのです。

『ふしぎなふしぎな子どもの物語 なぜ成長を描かなくなったのか?』(ひこ・田中 光文社新書)
To Tumblr, Love PixelUnion

We're updating Fluid!

Soon, we'll be updating the look and feel of this theme. Read about the changes here. You can easily turn off this notification in the theme customization panel.

Close